人違いから婚約??

新人スタッフFです。秋ですね~。

今朝起きて窓を開けると、キンモクセイの香りが漂っていて、なんかとても得した気分になりました。

秋よ深まれ~~ 食欲の秋、松茸・秋刀魚・栗・柿、秋鯖もいいな~みんな食べたい~

さて、今回は「人違いから婚約」の題目でお話します。

それは私の友人Sくんの実話だ。

Sくんは、もともとお酒は好きで強い。しかし、赤ワインだけは、なぜか酔ってしまい顔が赤くなる。

そして周囲から「珍しく酔ってる?」とたまに言われるらしい。

そんなSくん、赤ワインで赤ら顔にならないように血の滲む訓練を重ねてきたが、その成果を出す時がとうとうやってきた。

そうなのだ、独身者向けワイン会に1人で参加したのだ。

もちろん真剣に結婚したいSくんは、赤ワインだげが目的ではなく、「素敵な異性との出会いがあればいいな」程度には思っていたそうだ。

独身者向けワイン会と言っても正直、真剣婚活、本気婚活、真面目婚活の人ばかりという訳にはいかず、常連ナンパ独身者が意外に多いのが実態だ。

ただし、常連だからといってすべてがナンパ独身者というわけではない。

運命のお相手を探し求めて、毎回参加している頑張り屋の男性ももちろんいる。

ただし、独身者だからと言って真剣に婚活をしているとは限らない、ということは肝に銘じておく必要がある。

もちろん、Sくんは、ナンパ師ではない。

今回の独身者向けワイン会に初参加で、恋活・婚活パーティーにも参加したことがない完全なビギナーちゃんだ。

私は「ナンパ師とは打ち解けるなよ」とだけアドバイスしてワイン会に彼を送りこんだ。

会場には8本ぐらいのワインがあり自分で取りに行く形式、一度に注がれるワインの量はほんの少しで「わんこそば」状態だったらしい。

オードブルを取りにいく形式だか、「緊張しているのでそんなのんびり食えたもんじゃない」とのこと。

緊張している彼は、スタッフがワインを注いでくれるテーブル横で、「わんこそば」のように、いや、まさに「わんこワイン」でほんの少しだけ注がれるワインに夢中になった。

しかし、空きっ腹にワインが進むと、なんとも言えない、楽しさ、喜びが身体の芯から湧き出てきて自分を抑えることが出来なくなってしまったそうだ。

彼は見た目は良い方なので、女性からも話しかけられ、グループでかたまってのトークもはじまった。

それを横目にナンパ師は、目をギラつかせながら、女性を物色。

女性に話しかける機会を伺っていたり、1人の女性をロックオンし離さなかったり色々らしい。

なんの策略もなくノー天気に飲んでいたSくんは、話しかけてくれた女性とLINE交換をしまくったのだ。

今までの人生で最高のパラダイス!!うひょうひょ!!!

二次会にも参加、帰りの電車で冷静になったSくんは、何人とLINE交換したのか確認してみると実に8人の女性とLINE交換していたことに気づく。

「お前、それ見境なくしすぎやろ!」と私は言いたい。

彼からすると「わんこワイン」で、逆に酔い、どこかいつもと違うスイッチが入ってしまったようだ。

彼は獲物を狙うナンパ師でないので悩む。

「1人だけお食事(飲みつき)したい女性がいて、彼女のことは覚えているけど。後の7人は朧げにしか覚えていない。どうしたらよいのだろ?7人全員に会って何が生まれるのか」と。

彼は決心した。

「気に入っている、あの女性だけ会おう」と。

ナンパ師ならひとまず全員の女性と会うかもしれないが、さすがSくん。

高倉健ばりの「不器用な男」だが筋が通っている。

彼は、7人の女性にお断りのLINEをした。

中にはかなりSくんを気に入ってくれている女性も何人かいたようだ。

しかし、涙を飲んで1人の女性に決め、翌週末会うことになったのだ。

奴、なかなかもてんな〜

待ち合わせ場所は、新高輪プリンスホテルのロビーだ。

当日、彼女からLINEが来て「早く着いたのでソファーに座っています」とのこと。

彼はワクワクドキドキし、彼女の面影を感じながらソファー席に近づく。

「あ、あ、あ、あ、あ、あれー」

「違う女性が座っている!!」

「なんかの間違いか、人が良いところを利用され、はめられたのか?」

実はワイン会で、少し酔っていて頭の中の回路に異常シナプスが発生していたようだ。

なんと「凄く会いたい!」と思った唯一無二の女性を早々にお断りしていたのだ(大泣き)。

今、ソファに座っているのは、最初にお断りした、と思っていた女性だ。

彼は「冷静になろう、冷静になろう」と心の中で呪文のように唱える。

そして、平然を装う。

何事もなかったかのように。

心の中はぐるんぐるんだ。

レストランも予約ずみ。

しかもコース、飲み放題だ。今更キャンセルできないし、何より来てくれた彼女に失礼だ。

「これが運命だと思い受け入れよう。誰の責任でもない。今日は楽しい時間を過ごそう!やけくそだー、飲むぞーっ」と。

そして時はすぎ、先日、ふたりはめでたく婚約した。

私もお寿司屋さんでその彼女(意外に美人)とご一緒する機会があった。

もちろん、ことの顛末は口が裂けても彼女に話せなかった。

しかし、一つだけ、彼女に質問をしてみた。

「Sくんのどこがよかったんですか?」と。

彼女は独身者向けワイン会に何度か参加したことがあるとのこと。

以前、見た目まあまあのナンパ師から痛い目にあった経験があり、バカな自分に凄く落ち込んだけど、色々学びがあったと。

そんな落ち込んだ気分の時に、悪気のない不器用な男Sくんに温かみを感じ惹かれたそうだ。

これも神様の見えざる思し召しだろう。

人生、好きになった人がタイプなのだ。そして縁があるということだ。

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