さて、本日は「医療従事者の使命」の題目でお話しさせて頂きます。
私の友人女性のお話しです。
彼女は、とある総合病院で看護師をしています。現在、36歳で過去にご結婚されていた経験がありお子様はいません。
彼女は、真面目な方とのご結婚を求めて結婚相談所に入会しました。
彼女の入会している結婚相談所は、お相手を押し付けるのではなく、彼女本人をブラッシュアップさせながら、お相手選びをサポートしてくれる結婚相談所とのこと。
そして、彼女のはじめての「お見合い」の日が来ました。
お見合い場所は、東京新宿の京王プラザホテル3階にある「C&Tラウンジ」です。
お相手の男性は、横浜(神奈川)、彼女は大宮(埼玉)に住んでいます。
当日、彼女は、身なりも整え準備万端!
お見合いには十分間に合う時間に自宅を出発し、新宿駅までは、湘南新宿ライナーで向かっています。
すると、同じ車両に乗っていた男性が、突然、激しい音をたてて倒れたのです。
その男性は、眼鏡も床に落ちてしまい全身痙攣しています。
周囲にいる人々は茫然・・・・、突然の異変に対する恐怖からか身動きがとれません。
咄嗟に彼女は、その男性に近寄り看護師としてできる限りの処置を始めます。
やがて、心ある数人の男女が彼女の周りに集まり協力の姿勢を見せてくれました。
まもなく、次の最寄り駅に着くと彼女が、ホームの緊急非常ボタンを押すように周囲の男性にお願いしました。
更に、もう一人の男性が駅員を呼びに走り出します。辺りは騒然とした状況であったと思われます。
やがて、駅員が走ってきましたが、その頃には、痙攣していた男性は全く動かなくなっていたそうです。
彼女は、駅員に「私は看護師です。すぐに救急車を手配してください」と頼みます。
駅員は、「男性を車内からホームに移動させたいので、みなさんご協力ください」と号令。
更に数人の人が加わり、彼女の指導を受けながら車内からホーム上に倒れた男性を移動させたのです。
協力してくれたみなさまに、駅員は「ありがとうございました。後はこちらで対応します」と言い、みなさん心配そうな顔をしながら、その場所を後にします。
事態の深刻さを察した駅員が、彼女に「お忙しいところ申し訳ありませんが、救急隊到着までここにいて頂くことは可能でしょうか」と尋ねられました。
彼女にとってとても重要な「お見合い」の時間が刻々と迫っています。結婚相談所の担当マリッジコンサルタントとも新宿駅で待ち合わせしています。
彼女は、決断しました。
「医療従事者として、救急隊が到着するまで男性に寄り添おう」と。
彼女はすぐに、現在の状況を担当マリッジコンサルタントに連絡します。
「お見合い時間」に大幅に遅刻してしまうことは間違いありません。彼女の担当マリッジコンサルタントは、先方の結婚相談所に連絡し、ことの事情を説明。
先方の結婚相談所が、相手の男性に、現在の状況を報告。
本日のお見合いは取りやめになるか否か。お返事を待つしかありません。
相手の男性からの回答は・・・・
「何時間でもお待ちします。医療従事者としての誇り高き行動に感動しています。」でした。
そして、今、お二人は婚約し結婚式を控えています。
大切なことは、人間としていかに行動するべきかの尺度が明確であること。医療従事者としての使命を全うすることは彼女にとって当たり前のことなのかもしれません。
見知らぬ人、それが自分の病院の患者でなくとも、人の命を大切に思う気持ちと行動。
そのような人だからこそ、心の底からお相手を愛することができるのではないでしょうか。
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